ゆずたんのAP対策日記

応用情報技術者試験の勉強をブログに残します

Day #5-1 プロジェクトコストマネジメント

※注意:個人で勉強した内容を記事として書き起こしています。内容が必ずしも正しいという保証はありません。もし間違いを見つけられましたら、コメントなどでお知らせいただけると嬉しいです。

プロジェクトコストマネジメント とは

プロジェクトを決められた予算内で完了させるために行う管理を プロジェクトコストマネジメント と言います。

プロジェクトだけでなく、プロジェクトに関わる要員のコスト管理も重要です。

コスト見積手法

各々のコストを見積もる手法は、いくつかあります。

ファンクションポイント法 (FP 法)

ソフトウェアの ファンクション (機能) を基本にして、その処理内容の 複雑さ から ファンクションポイント を計算してコストを見積もります。

要件が決まり必要な機能が見えてきた段階で見積もりが行えるという特徴があります。

計算には、 5つ のファンクションタイプと 3つ の難易度をもとに計算された 基準値 と、 14個 の特徴を 6段階 で評価した 調整値 を用います。

{ \displaystyle
ファンクションポイント = 基準値 * (0.65 + \frac{調整値}{100})
}

www.itmedia.co.jp

LOC 法

Lines Of Code の名の通り、ソースコード行数でコストを見積もります。プログラマによってコード行にばらつきがあるため、これに変わって FP 法が普及しました。

COCOMO

Constructive Cost Model の略で、ソースコード行数に担当者の能力や要求の信頼性などで補正をかけ、コストを見積もります。

現在では、ファンクションポイントなどの概念を取り入れた COCOMO II が提唱されています。

三点見積法 (PERT 分析)

見積もりの不確実性を考え、最良ケースの 楽観値 (Co) 、最悪ケースの 悲観値 (Cp) 、最頻ケースの 最頻値 (Cm) の 3パターン の見積もりを加重平均し、コストを計算します。

{ \displaystyle
C_E = \frac{C_O + C_P + 4C_M}{6}
}

数式から最頻値だけ突出して加重していることがよくわかりますね。

また、タイムマネジメントにて紹介した アローダイアグラム は、三点見積法でスケジュールを組み立てる際にアローダイアグラムが使われるため、 PERT とも呼ばれています。

yuzutan-hnk-ap-taisaku.hatenablog.com

補足: 開発規模と開発工数の関係

COCOMO では、システム開発工数を算出する際に次の式を使用します。

{ \displaystyle
MM = 3.0 * (KDSI)^{1.12}
}

MM が工数、 KDSI はソースコードの行数です。

この式から、 開発規模が大きくなると、指数的に開発工数が大きくなる ということがわかります。