Day #16-1 情報システム戦略
※注意:個人で勉強した内容を記事として書き起こしています。内容が必ずしも正しいという保証はありません。もし間違いを見つけられましたら、コメントなどでお知らせいただけると嬉しいです。
情報システム戦略 とは
経営戦略の中でも、情報システムを活用するために立案される戦略や経営計画を 情報システム戦略 と言います。
CIO (Chief Information Officer : 最高情報責任者) が中心となり、経営戦略に基づいて基幹業務を含む業務の情報化やシステム化の戦略を策定します。
このとき、経済産業省が提案した IT 活用度を測る IT 経営力指標 を利用したり、実践においては BABOK (Business Analysis Body of Knowledge) と呼ばれるベストプラクティス集を用いた運用を行うことがよくあります。
全体システム化計画
全体システム化計画 では、組織や業務の全体におけるシステム化についての計画を立てます。
最初に 全体最適化方針 を決め、それに基づき 全体最適化計画 を立てます。
全体最適化方針
組織全体として情報システムがとるべき方法を示す指針です。具体的には、全体最適化目標を制定し、 IT ガバナンスを実施するにあたっての方針を明確にします。
また To-Be モデル と呼ばれる、情報システムが目指す あるべき姿 を明確に表した業務モデルを作成します。これは、後に現状と比較しギャップ分析を行うために用いられます。
全体最適化計画
全体最適化方針に基づき、各部署で独自に形成されたルールや個別の情報システムを統合化し、効率性や有用性を向上させるための計画です。
コンプライアンス (法令遵守) を考慮しながら、情報化投資の方針及び確保すべき経営資源の明確化、情報システムのあるべき姿を定義することなどが求められます。
情報システムの全体最適化を実現するため 情報システム化委員会 を設置し、情報システムに関する活動の モニタリング や 是正措置 を行います。また、技術情報の動向に対応するため 技術採用指針 も明確にします。
情報化投資計画
情報化投資計画 では、情報化投資に関する予算を適切に配分し計画を立てます。
経営戦略との整合性 を考慮すること、 投資効果の算出方法を明確にすること が求められます。
また、業績を 財務的な観点から評価 し IT の投資効果を管理する IT 投資マネジメント の観点も重要です。
全体最適化 や 情報化投資 など情報戦略についての指針は、 システム管理基準 にまとめられています。
yuzutan-hnk-ap-taisaku.hatenablog.com
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システム化計画
全体システム化計画の従い、個別のシステム化計画を立案します。具体的なシステムとしては、次のようなものがあります。
- ERP (Enterprise Resource Planning)
- SCM (Supply Chain Management)
- 原材料の調達から消費者への販売までの一連のプロセスを、 企業の枠を超えて 統合的にマネジメントします。
- 余分な在庫の削減などに繋がり、無駄な物流が減少します。
- CRM (Customer Relationship Management)
- SFA (Sales Force Automation)
- KMS (Knowledge Management System)
- 個人の持つ 暗黙知を形式知 に変換し共有する ナレッジマネジメント を行うためのシステムです。
- SECIモデル というフレームワークでは、次の 4つ のプロセスが定義されています。
- 共同化 (Serialization)
- 表出化 (Externalization)
- 結合化 (Combination)
- 内面化 (Internalization)
- シェアドサービス
- 関連する複数の会社が共通で持っている部門を、共同の新会社として設立し請け負う形態。
- シェアードサービス - Wikipedia