ゆずたんのAP対策日記

応用情報技術者試験の勉強をブログに残します

Day #8-1 サービスマネジメント

※注意:個人で勉強した内容を記事として書き起こしています。内容が必ずしも正しいという保証はありません。もし間違いを見つけられましたら、コメントなどでお知らせいただけると嬉しいです。

サービスマネジメント とは

システムの運用や保守などを ITサービス としてとらえ、適切な サービス品質サービス価値 を提供する専門能力の集まりを サービスマネジメント と言います。

ITIL (後述) では

顧客に対し, サービスの形で価値を提供する組織の専門能力の集まり

と定義されているそうです (棒読み)

ITSMS とは

IT Service Management System の略で、 IT サービス全体を管理する仕組みのことです。

PDCA サイクルを基準とし、以下のような手法でマネジメントを行います。

  • ベンチマーキング
    • 類似のサービスからベストプラクティスを分析し、それを指標として現状の分析・評価・改革を行います。
    • 現状とベストプラクティスを比較して分析することを ギャップ分析 と言います。
  • リスクアセスメント
    • IT サービスに関わるリスクを洗い出し、大きさや対策の優先度などを評価します。
    • だいたいプロジェクトマネジメントのリスク分析のそれ。
  • CSFKPI の定義
    • サービスマネジメントの成功に大きくつながる要因である CSF (重要成功要因) を定義します。
    • CSF が実現できたかどうかを評価する指標である KPI (重要業績評価指標) を定義します。
    • 例えば、「問い合わせに対する対応の品質向上」を CSF とした場合、「同じ問い合わせ内容の再発率」「満足度アンケートの結果」などか KPI になります。
    • 経営戦略にも同様の考え方があり、IT サービスマネジメントはその一部であるという考え方もあります。

SLA , SLM とは

サービスの提供者と委託者との間で提供するサービスについて取り決めた契約を SLA (Service Level Agreement) と言います。

SLA には、サービスの 内容範囲品質 に対する要求事項が明確にされ、さらに 達成できなかった場合のルール も含まれています。

これを管理することを SLM (Service Level Management : サービスレベル管理) と言います。

もともとは通信業者が品質を保証するために交わした契約でしたが、現在では多くの場面で使用されています。

ITIL とは

ITIL (Information Technology Infrastructure Library) は、サービスマネジメントに対するベストプラクティスをまとめたフレームワークです。

プロジェクトマネジメントに対する PMBOK と同じく、 ITIL も世界標準のドキュメントです。

ITILサービスライフサイクル という、サービスのライフサイクル要素の関連を表した組織モデルからサービスマネジメントにアプローチしています。

  • サービス戦略
    • IT サービスの 指針を定義 する
  • サービス設計
    • 適切な 設計および開発 をする
  • サービス移行
    • サービスの実現を 計画立案及び管理 する
  • サービス運用
    • サービスの提供に 必要な活動 を行う
  • 継続的サービス改善
    • サービスの有効性と効率性を 継続的に改善する

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/2/25/The_ITIL_2011_Processes_Model.png By Benny Kamin [CC BY-SA 3.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)], from Wikimedia Commons

補足: ITIL をもとにした国際標準について

ITIL をもとにした ITSMS の運用管理手順の国際基準ISO 20000 として定められています。国内では JIS Q 20000 として定められています。

これらは ITSMS 適合性評価制度 として、ITSMS が適切に運用されていることを認定するために使用します。